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ま ど マギ スロット 実機 今、さまざまな企業や組織がランサムウェアを用いた攻撃の被害に遭っている。この攻撃はどのような変遷をたどっており、どのように対策していけばいいのだろうか。

 SBテクノロジーのプリンシパルセキュリティリサーチャーとして活躍しつつ、講演やPodcastなどで情報発信をしている辻伸弘氏が「ランサムに至る病~連鎖を断ち切る処方箋~」と題して基調講演を行い、「どこにある何を守りたいのか」を意識しながら対策に取り組んでほしいと呼びかけた。

特定の業種・規模への偏りは見られない? 独自の観測に基づくランサムの実態 SBテクノロジー プリンシパルセキュリティリサーチャー 辻伸弘氏

 辻氏は、ばらまき型の攻撃が主流だった2015年ごろからランサムウェアを用いた攻撃について調査してきた。特に、コロナ禍を経て、情報を暗号化するだけでなく暗号化する「二重脅迫型」と呼ばれるランサムウェアが増えてからは、リークサイトで公表された情報を元に、ネットワーク侵入型のランサムウェアに焦点を当てて調べている。

 まず辻氏は、「ランサムの攻撃者と言っても1人や2人ではなく、1グループだけでもないことを知ってほしいと思います。大まかに言えば、ランサムウェアを作って提供する、つまりランサム(脅迫)を行うためのインフラをサブスクリプション形式で提供する『RaaS』と呼ばれる人と、それを拡販するようにして攻撃を行う実行犯の『アフィリエイト』がおり、いろいろな被害者に向けて攻撃を行い、稼いだ暗号通貨などの金銭をあらかじめ決められた一定の割合で分け合う構図になっています」と、現在のランサムの大まかな構図を説明した。

 その上で辻氏は、2022年1月1日から10月31日までリークサイトの情報を観察した結果を紹介した。同氏が観測した範囲で確認されたリーク件数は1404件。被害組織の所在国は89カ国、業種も128業種と多岐にわたっている。

 国別に見ると最も多いのはアメリカだ。続けてドイツ、イタリア、イギリス、フランスといったヨーロッパ諸国が続く形で、日本は19件で13位という状況にある。辻氏は欧米各国での被害が多い理由として、「アメリカ・ヨーロッパ諸国では、身代金を保険金でまかなえるという特徴がこれまでありました」と指摘した。ただ最近になって、身代金支払いに罰則を設けたり、禁止する動きが広がっているため、流れが変わってくる可能性があるという。

 一方、業種別に見ると、最も多いのは「建築・土木」に見える。だがあくまで1404件のうちの94件、7%に満たない割合にすぎない。また、しばしばメディアでは「医療機関への攻撃が急増している」と論調で報じられるが、辻氏はこの数字を踏まえ「あくまで僕の観察範囲では、どこか特定の業界が狙われているわけではないと言えます」とした。同様に、被害企業・組織の規模にも大きな偏りは見えないという。

 そしてあらためて、被害組織の所在地国を地図にプロットし、オーストラリアやニュージーランド、ブラジルは以前からそれなりの件数があったが、それ以外の南半球での被害が増えてきている印象があるとコメントした。「おそらく、予算がかけられずセキュリティが弱いところを狙っていく傾向ができつつあるのかなと考えています」(辻氏)

特損計上を考えさせるような「嫌らしい」額で身代金の相場形成も

 続けて辻氏は、観測してきた範囲で起こった最近のランサムウェアかいわいの変化を説明した。

 1つは、胴元であるRaaSがアフィリエイトに対し、何らかのルールを課すケースが増えていることだ。例えば、おそらく世界で最も多くの被害を出していると思われる「Lockbit」は、最新バージョン「Lockbit 3.0」の公開に当たって「アフィリエイト・ルールズ」と呼ぶ規定を公開し、「重要インフラと、命に関わるような組織である病院に攻撃すること自体はOKだが、暗号化をしてシステムを止めてはいけない」といった条件を課している。この結果、ランサムのターゲットになり得る範囲がより広がってしまう恐れがあるだろう。

 なお他のランサムウェアでも見られる傾向だが、WindowsだけでなくLinux系のOSやVMware ESXといった仮想環境も感染対象とする機能も加わっている。「『Windowsではないから大丈夫』とはいえなくなってきています」(辻氏)

 もう1つの変化は、ランサムが要求する身代金の額だ。辻氏が日頃参考にしているCovewareのレポートによると、身代金額の平均値は右肩上がりに見える。ただ、これは億単位の多額の支払いを行っているケースが平均値をつり上げている可能性が高く、あまりうのみにすべきではない。むしろ注目すべきは「中央値」だ。

 「中央値を見ると、2021年第4四半期にいったん山場を迎えてからぐっと下がっています。2021年の終わりごろに比べると50%弱低下しており、日本円にして600万円に満たないくらいの金額です。これは、システムが止まってにっちもさっちもいかなくなった会社であれば、特損として計上して払ってしまおうかという考えが浮かんでも無理はない、嫌らしい金額だと思っています」と辻氏は述べ、ある種の「相場」が形成されつつあるのではないかとした。

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